ポルシェが来た

 一種独特の音が聞こえたとおもって窓際に走り寄ったら、なんと茂三郎には似つかわしくない真っ赤なポルシェが止まった。
 思わず飛び出し、車の周りを数周後運転席を覗き込む。
 人それぞれ、車に対する好みや好き嫌いはあろうが、大方の車好きならポルシェはあこがれの車に違いなく、一度は乗ってみたい車のはずである。
 乗るとは、乗せて貰うことや借りるという意味ではなく、オーナーとして所持したいという意味ですよ。
 真っ白なそば畑の続くあぜ道に真っ赤なポルシェを止めたら良いコントラスト、絵になる風景ですなあ。ただし、車から出てくるのが茂三郎じゃ様にならないかもね。
 でもね、茂三郎だって馬鹿にしたものではありませんよお。かってはレース場を走り回った事もあるし、車の専門誌に登場した事だって、一度や二度ではないんですから。
 そりゃあ、今の茂三郎を見た人には想像できないでしょうが、現にライセンスはいまだに更新し続けているんです。
 B級やA級ライセンスではなくインター、つまるところは国際ライセンスなんです。
 これ、本当の話なんです。