寒晒し蕎麦

 間もなく暑さ本番の今頃に寒晒し蕎麦とはちーと変な話だが、寒晒し蕎麦そのものが変なのでチョイと一言。
 そもそも蕎麦という穀物自体が味と香りの薄いもの。昔から蕎麦の香りや味を損なわないよう全てのそば打ちが苦労してきた。はず。
 玄蕎麦の冷蔵保存はもとより、中には窒素ガスを封入保存したりと味と香りを温存するための工夫を凝らしてきた。
 獣の肉や臓物の匂いを消すための何度も煮こぼしたり(水を替えて臭いを取る所作)消臭効果を持つ味噌やニンニクで料理するのだが、
つまるところ、はなから味や香りの薄い蕎麦を水に晒してどうするのよ。との疑問があった。
 ここは一つ生じた疑問は解明する必要がある。250K先の山奥に住む古老を訪ねる事にした。
 「そりゃあお前、去年の残りや、いつのだか分からない蕎麦を小屋で見つけて喰って見たが、フケ臭くてとてもとても喰えた代もんじゃねえ。仕方がねえから川に晒してアク抜きをして何とか喰ったのよ」
 仔細了解。寒晒しには諸説あろうが参考までにお知らせする次第。